話題書籍『日本人はなぜ臭いと言われるのか』はじめに(全ページ公開)

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においは、健康のバロメーター。
各メディアで話題の日本人はなぜ臭いと言われるのか』

「はじめに」「おわりに」を完全無料公開。
各章の一部も無料公開致します。

なんで、日本人が臭いなんて言われるんだ!?

他の国よりも、日本の方がキレイ好きでしょう?

と、多くの皆さんは、タイトルを見て疑問に思われるでしょう。
だって、日本人は、「無臭」を美徳とし、特に清潔な国民のはずなのに!

編集長:桐村里紗
でも、それには、ちゃんと理由があります。
その答えは、このページで公開する「はじめに」にしっかりと提示しています。

残念ながら、私たちの多くは、自覚ができていません。
知らないから、教えられていないから、ニオイは自分こそが一番気づけないから、そこに意識が向けられないでいます。

本書は、内科医であり予防医学を提唱する桐村里紗が、最新のエビデンスを元に、口臭・体臭の対策からニオイのうんちく、良い香り、それに社会問題となっている香害や環境・文化についてまで言及した、普遍的なニオイの書籍であり、普遍的で将来に役立つニオイからのヘルスケアの金字塔です。
読んで下さった方々からは、続々と「驚いた!」「面白かった!」「今日から、即やります!」のお声を頂いています。
(読者・記者・コラムニストの皆様からの感想はこちら

未読の方、手が出しづらかった方は、この機会にぜひご高覧下さい。

本書の中の驚愕事実

◆日常的に口臭がある人ほど、自分の口臭を感じなくなる。

◆一番嫌われるのは汗臭。若い女性の100%が「許せない」。

◆加齢臭やミドル臭は、食生活やライフスタイルが原因。

◆ケアしない口の中には4千億以上の細菌。濃度は便以上。

◆歯周病菌は、糖尿病、動脈硬化、認知症やがんにも関連。

◆強すぎる香水や芳香剤は、もはや「香害テロ」認定。

内容

調査によれば、在日外国人の7割が「日本人の口臭にがっかりした経験」があるという。35歳以上の日本人の8割が歯周病とのデータもある。無臭社会日本、と言われるが、本当にそうなのか。「自分は臭わない」「外国人に比べれば体臭は少ない」との思い込みは正しいのか?「加齢臭」「ミドル臭」「スメハラ」などの言葉が流行する昨今、「気にしすぎ」と一刀両断してよいのか。

医師の視点でみると、口臭や体臭は、健康のバロメーター。
体の「危機」を知らせるシグナルだ。
表面的ではない、真のにおい対策は、根本的な健康増進につながるのである。
本書では、予防医学を専門とする内科医が、そもそもにおいとは何かにはじまり、におい物質と嗅覚や脳の関係、また口臭や体臭の種類や原因となる疾病と対策について、わかりやすく解説する。

書籍の目次

はじめに――実は、臭い! ? 残念な日本人
第1章 「におい」を知る
第2章 「臭う」は、不健康
第3章 「口臭」の正体と、その対策
第4章 「体臭」をコントロールする
第5章 「香り」のデザイン――自分も周りも快くする
おわりに

読んで頂きたい方とお勧めの読み方

自分のニオイが気になるさん
自分のニオイが気になる!加齢臭や口臭を指摘されるけど、どうにかならないの!?
編集長:桐村里紗
 本書を読んで、即行動に移す方が続出です。
特に第2〜4章のニオイとその対策をお読み下さい。
家族のニオイが気になるさん
夫や家族のニオイが気になる。指摘してみるけど、全然聞いてもらえない。
暴飲暴食も直らないし、将来の体が心配なんだけど…。
編集長:桐村里紗
本書をソッと差し出して、長年の夫婦のパンドラの箱が開くエピソードが続出しています。
本書は、ニオイと言う誰もが実はこっそり気にしている悩みを切り口に、その具体的な対策を通じて、トータルなヘルスケアの実践意欲を高める設計になっています。
「夫がついに、行動した!」というたくさんのお声を頂いておりますよ。
ニオイフェチさん
実は、ニオイフェチです。いいニオイも悪いニオイも、とりあえず嗅いでみたいタイプです。ニオイ、気になります!
編集長:桐村里紗
特に第1章がオススメです。根っからのニオイフェチの著者がムフムフ言いながら書きました。
本編丸ごと、「よくニオイだけでこんなに語れるものだ」と呆れられるほどです。
ニオイ敏感さん
芳香剤のニオイや周りの人の悪臭が気になり過ぎて困ります。自分も臭ってないか、常に気になってしまいます。
編集長:桐村里紗
現代の「香害」問題や「無臭」を美徳とする現代の生きづらさにも言及し、ニオイと文化・暮らしにも意識を拡大します。自臭症など精神的な困難があるかも知れません。
香り大好きさん
香水やアロマなど、良い香りが大好きです。
編集長:桐村里紗
良い香りを纏うなら、余計に自分自身のベースノートである体臭や口臭にも配慮が必要です。
第5章には、自分自身や環境において、自分も周りも快くなる良い香りのデザインについてお話ししています。

 

では、「はじめに」をご高覧下さいませ。

はじめに〜実は、臭い!?残念な日本人(完全無料公開)

人の印象は見た目よりもにおい。
不快なニオイがあると、人の印象はマイナス54点にもなるという。
相手に与える印象のマイナス要因において悪臭は堂々の第1位である。

株式会社マンダムが東京・大阪で25~49歳の働く男女1,117名に行った調査によると相手の印象のマイナス要因を点数で評価したところ、においがあることが最もマイナスで100点満点でマイナス54点と、評価が激減することが分かった。ボサボサな髪型や肌荒れといったその他の視覚的な要因を20点以上も引き離し、嗅覚的な要因が印象に大きく影響していた。

また、職場での周囲の身だしなみでどうにかして欲しいことは、体臭が67.1%で1位。2位は、60.2%の口臭であり、においが上位を独占していた。

しかも、においは理性よりも本能に突き刺さる。
一度、自分のにおいで相手に嫌っ!と感じさせてしまうと、同じにおいを感じるたびに、相手はなんだかとにかく嫌がフィードバックしてしまうのだ。理性で押し殺そうとしてももう遅い。
いくら見た目に気を遣っても、においを放置すると強大な損失となる。

自分だけは無臭、などということはない。
むしろ、自分が感じているより、周りはあなたのにおいを強く感じている。
嗅覚には、恐るべきトリックがあるのだ。ニオイを脳に伝える神経は、日常的に嗅いでいるにおいを遮断する。だから、24時間嗅いでいる自分のニオイこそ、最も感じにくいのだ。
本件において、あなたは無自覚な加害者になっているかもしれない。

不快なニオイを意図的に発している訳でもないのに、なんと理不尽な世の中だ!とお感じになるかもしれない。

しかし、ニオイ対策をせざるをえない理由が、実は3つほどある。
1つ目は、人間関係(モテも含む)のため。2つ目は、国際問題のため。そして3つ目が、自分自身の健康状態のためだ。
不快なにおいは、周囲との関係性を悪化させるだけでなく、自分自身の内側の危機を伝えるシグナルである。
においを放置すると、いつかは体調不良で病院送りになるかも知れない。それこそが、体の内側のケアをずっと行ってきた医師である私が本書で皆様にお伝えしたいエッセンスだ。
順番にご説明しよう。

まず1つ目の人間関係(&モテ)については、まだまだ現役のミドル・シニア世代であれば、身に迫る問題だろう。においは、官能性において欠かせないファクターであるし、憧れられるナイスミドルであり、かつできるビジネスパーソンのエチケットとして、「スメらない」ための対策は優先度が高いと言える。

自分の発するにおいが、誰かを不快にさせるのは堪えがたいものだ。特に、昨今の日本は、消臭大国。世間は、においに関して不寛容である。ちょっとでも不快なニオイがしたら、悪しきものと扱われ「NG」のタグを貼られてしまう。

資生堂が一昔前に「加齢臭」という言葉を生んだかと思えば、今度はマンダムが「ミドル脂臭」と言い出したり。それを香水や芳香剤でカムフラージュしようものなら、今度は「香害テロ」だと非難される。

それらは昨今、「スメハラ」(=スメル・ハラスメント、においによる嫌がらせ)なる社会悪に格上げされる始末。生きづらい世の中である。それでも、やっぱり、におい対策をするメリットは大きい。

各社の調査を参考にしてみたい。
株式会社マンダムの行った25~54歳の東京エリアで働く男女183人を対象にした調査によると、汗臭・ミドル脂臭・加齢臭の3大体臭に対して、いずれも男性より女性の方が強く感じる上、不快度が高いことがわかっている。

特に、25~34歳の若い女性の100%が、汗臭について「許せない(我慢できない)」としている(*2)。若い女性に「生理的に許せない」などと言われた日には、もはや現役であることを諦めるしかないかもしれない。

また、江崎グリコが20~50代の男女の就業者、計824名を対象に、ビジネスシーンにおける口臭ケアについて調査したところ、「仕事ができる人、優秀だと思う人」のニオイの印象第一位は「無臭」だとのこと(*3)。

さらに、同調査では、女性の2人に1人以上が口臭が原因でビジネス上の付き合い方が変わったと回答している。
中には「仕入先との取引をなくした」「担当者が変わるまで面談を控えた」だとというシビアな意見まであるのだ。

一方で、自分のにおいが他人に嫌がられていると認識している人は、わずか17%だったという。慢性的に口臭がある人ほど、自分の不快臭を自覚できなくなってしまうという恐ろしい嗅覚のトリックが原因だと考えられている。

しかし、においというデリケートな問題を、ビジネス上の人間関係において伝えられる人など、そういない。オーラルプロテクトコンソーシアムの調査によると、ビジネスシーンにおいては、口臭に対して直接指摘するハードルは高く、約9割の人が「口臭を指摘できない」と回答している。

つまり、ビジネスシーンでは多くの人が、相手の口臭に対して泣き寝入りしている上、8割の人は1m以上、3割の人は3m以上も、口臭のする人と距離を置きたいと思っているとのこと(*4)。
もしかしたら、あなたも、気づかずに周囲に不快感を与え、距離を置かれているかもしれない。

そして、事態は、国際問題へと発展する。
日本人は、外国人から「口が臭くて残念な国民」と思われているのだ。一方で、多くの日本人は、そのことについて認識しておらず、対策ができていない。

前出のオーラルプロテクトコンソーシアムによると、在日外国人の約7割が、「日本人の口臭にガッカリした経験」があり、「オーラルケアをもっと徹底してほしい」と願っていると回答している。
そして、約4割は、「2020年の東京オリンピックに向けて、日本人は口臭を改善すべき」と考えているようだ(*5)。

せっかく「おもてなし」の心がオープンでも、お口をオープンすると口臭がプンプンでは、国際的なイメージダウンは免れない。

「臭いと言うなら日本に来なきゃいい!」「欧米人は、その分、体臭が強くて香水臭いじゃないか」と言いたくなるだろうか。国同士の対決は、あくまでも平和的に、スポーツだけにしたいもの。
においの感じ方は、その国の文化や生活も反映するので、各国間でそれぞれの言い分があるのは当然だ。それについては、においのメカニズムや歴史とともに、おいおいご紹介しよう。
「残念」とまで言われるからには、真摯に受け止めて対策をしたいものだ。

では、どうすればいいのか。

それには、においについて対策が必要な3つ目の理由としての「自分自身の健康状態」について考える必要がある。
口臭や体臭は、自分自身の健康状態のバロメーターになる。
健康な状態であれば、生理的な口臭や体臭はあっても、病的な不快臭はない。病的な不快臭があるということは、つまり、体が不健康で病的な状態であることのサインだ。でも、ほとんどの人にその認識はなく、においに気づかないか、気づいても「年のせい」などと軽く受け流してしまう。

たとえば、口臭の最大の要因になりうる歯周病にかかっている人は、日本人の8割と言われている。それにもかかわらず、約9割が「自分は歯周病ではない」と回答する自覚のなさが問題だ(*5)。

歯周病は、最近では、口腔内だけでなく、全身の炎症を引き起こすことで、内科的にも、動脈硬化や糖尿病、加齢現象などの要因になることがわかっている。対策しないことで、国際問題だけではなく、自分自身の健康問題を引き起こすことになってしまうのだ。
口臭だけではなく、不快な体臭の多くも、ストレス、ライフスタイルの乱れ、生活習慣病、加齢現象などの結果として現れてくる。

不快なにおいの多くは、体の「危機」を知らせるシグナルなのだ。その視点で考えると、もはや、洗浄や殺菌・除菌、デオドラントなどの表面的なにおい対策だけでは、根本解決にはならない。真のにおい対策は、根本的な健康増進であり、疾病予防につながるものなのだ。

根本的なにおい対策をすれば、異性にモテ、人間関係は良くなり、ビジネスも円滑になるばかりか、国際問題も解決。そして心身ともにごきげんで健康でいられるようになる。

本書を通じて、皆様が、香り高い豊かな人生を送られることを願っている。

「はじめに」以上

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この記事を書いた人

編集長/桐村里紗

内科医・認定産業医
tenrai株式会社代表取締役医師
治療よりも予防を重視し、ヘルスケアを「ライフスタイルデザイン」再定義し、最新の分子整合栄養医学や生命科学、常在細菌学、物理学などをもとに、執筆、メディア、講演活動などで、新しい時代のライフスタイルとヘルスケア情報を発信。 著書に、『日本人はなぜ臭いと言われるのか〜体臭と口臭の科学』(光文社新書)など。