唾液力!口臭予防に今こそフィーチャー
唾液について、どんなイメージをお持ちだろうか。
ディープなキスを想像すると、セクシャルなイメージがある。
唾(ツバ)と表現すると、なんだか汚いイメージになる。
いずれにせよ、特に注目されない唾液だが、私たちの口腔機能、特に口臭予防にとって驚くべき力を発揮してくれていた。
今こそ、唾液の力にフィーチャーしたい。
口臭予防に必須な唾液力を高めるべし
とにかく、体に本来備わっている機能には、すべからく意味がある。
唾液も然りである。
唾液は、口腔内に流れる殺菌効果のある清流のようなものだ。
唾液腺から泉のように湧き出て、食べかすや過剰な細菌やカビを洗い流し、美しい自然環境を保っている。
健康な人の口腔内には、約700種類、口腔ケアがしっかりできている人では約2000億の常在菌(細菌・真菌)が暮らしている。
ところが、唾液分泌が減ってしまうと、常在菌は約4000億~6000億に増殖してしまい、ニオイの原因になるのだ。
4つの唾液力
唾液の力は、4つ。
洗浄力:唾液その1
実は、健康な状態では、唾液は1日に1000〜1500mlも分泌されている。大きなペットボトルの1本分の水流が、24時間口の中を洗い流しているのだ。
普段は、口を洗い流した唾液は飲み込んでしまい、胃に落ちるため、全く意識することはない。
飲み込まれた歯周病原因菌の一種は、食道や大腸で発がんの原因にもなるので、口腔ケアはしっかりしておきたい。
殺菌力・プラーク抑制力:唾液その2
- 細菌の壁を破壊
- プラークを抑制
- 細菌の毒素を無毒化
- 免疫力を発揮
唾液は、口臭の原因となる細菌達にとっては怖い存在だ。
病原となる細菌だけを、適度に殺し、口腔内の共和国の平和と秩序を保っている。
唾液の中の殺菌成分・リゾチームは、細菌の壁を破壊し、病原となる微生物が増えないように保っている。また、ラクトフェリンには、細菌同士が強力に集まりあって、強固なプラークを形成するのを抑制する作用、また、歯周病菌の毒素・リポ多糖(LPS)を無毒化する作用がある。口臭の原因となる病原性の細菌と闘う免疫物質・IgA(免疫グロブリンA)も大量に含まれている。
防衛力:唾液その3
歯や粘膜は、病原菌や汚れがつかないように、唾液と常在菌が共同でコーティングして防衛している。ペクリルと呼ばれるこのコーティング物質には、唾液成分のリゾチーム、ラクトフェリン、分泌型IgAが含まれているので、口臭の原因菌が寄り付くことができないのだ。
中和力:唾液その4
虫歯は、お口の中が酸の海になると発生する。
虫歯菌によって糖から酸が作られ、pHが酸性に傾くことで、エナメル質が溶けて初期の虫歯となる。唾液には、酸性に傾いたpHを中和し、中性にする作用がある。
初期虫歯改善作用:唾液その5
エナメル質が溶けてしまう脱灰現象がそのまま進行すると虫歯になる。
しかし、この段階では、実はまだ元の健康な歯に戻る可能性を秘めている。
唾液には、この状態を修復する再石灰化作用がある。唾液が健康な状態であれば、少々歯が溶けても、修復してくれるので、初期の虫歯は自然治癒することが可能だ。
唾液力を低める悪習慣
唾液力を低める悪習慣は、これだ。
生理的な誰にでも口臭の原因にもなるので注意しよう。
咀嚼回数の減少
とにかく、口や舌の筋肉を動かすことで、唾液は分泌される。
噛まずに飲み込む食べ方では、唾液分泌が低下してしまう。
ストレス・スマホやPCの使い過ぎ
自律神経のうち、交感神経が緊張すると唾液分泌は低下する。
ストレスの蓄積やスマホやPCのブルーライトは、交感神経を過緊張にする。
口呼吸
咀嚼回数が減るなどして、口周りの筋肉が緩んだり、鼻炎などがあると口呼吸になる。
物理的に口が乾いてしまうので、鼻呼吸を意識しよう。
いい大人が、口半開きはマズい。
寝ている時も口が開きやすいが、鼻閉がなければ、テープなどを貼って口が開かないようにして寝ると、鼻呼吸で寝る練習ができる。
加齢現象
残念ながら、すべからく体の機能は、年齢と共に低下する。
唾液分泌も低下してくるが、そこは、口や舌をよく動かすことで唾液腺を鍛えよう。
普段からガムを噛んでおく(ガム法)も推奨されている。
今こそ、唾液力を高めよう。