資生堂、ストレス臭の原因を新発見。
例えば、緊張で張り詰めた会議室、締め日前にピリピリした職場。
なんだか、普段よりもニオうなぁ…と感じたことはないだろうか?その嗅覚の正しさをこの度、資生堂が特定した。本日、2018年10月2日、資生堂は「緊張によるストレスで皮膚から特徴的なニオイが発生し、その原因物質を特定した」と発表した。
ストレス臭:心の状態は体臭に現れる
資生堂は、2001年に、年齢によるニオイの原因ノネナールを発見し、加齢臭という秀逸なネーミングを発表して以来、臭気判定士による体臭研究を続けてきたという。
臭気判定士は、長年の嗅覚から、緊張によるストレスを感じた時の人の体臭には、特有の硫黄化合物のようなニオイがあると感じており、それを研究により確かめたのが今回とのこと。
皮膚ガスとしての体臭
体臭とは、皮膚表面から立ち上るガスである。体調や食事、運動などのライフスタイル、年齢、腸内・体内環境、さらに情動や気分などの心理状態などによって、ニオイ成分が変わってくる。
つまり、自分の心身のコンディションのメルクマールであるとも言える。
緊張によるストレス臭の原因
今回、研究では、被験者にインタビュー形式でのストレステストでストレスを与えた結果、採取した全ての人の皮膚ガスを臭気判定士が確認し、特有の「硫黄化合物系のニオイ」がすることを発見。さらに、このニオイの原因となる2成分を特定し、それらを「STチオジメタン」と命名したという。
資生堂では、今後、ニオイの原因を包み込んで目立たなくする独自のSTアンセンティッド技術を応用し、ストレス臭専用のにおいケア製品を発売する予定だそう。ストレスシーンにおいて、ストレス臭が蔓延してますますストレスがかかるという負のストレススパイラルの打開策となることに期待したい。
※主要成分:ジメチルトリスルフィド(dimethyl trisulfide, DMTS)とアリルメルカプタン(allyl mercaptan, AM))
※ニオイの分析は、GC/MS-ODP(匂い嗅ぎ付ガスクロマトグラフ質量分析計。分析と同時にニオイの確認ができる装置)で行った。
資生堂ニュースリリース(2018.10.2)
ストレスは日常にあり
このインタビューテストでは、被験者は、ストレスにさらされていた。リラックスしている時と比べて、心拍数が増し交感神経が優位となり、さらにはストレスホルモンと言われるコルチゾールが唾液中で増加し、緊張によるストレス状態を生じていたという。
しかし、ストレスは私たち現代人の日常だ。積み重なる仕事に家事、子育て、人間関係、家族関係、それに、スマホやパソコンなどの使用によるテクノストレス…。
ストレスの原因をあげればキリがない。
ストレス臭にも加齢臭にもストレスケアを
ストレス臭の原因として、できれば、根本的なケアをはかりたいところ。この場合は、ストレスリリースだ。特にストレスは体を酸化させるので、加齢臭発生や悪化の原因にも繋がってしまう。
「加齢臭・年齢臭を諦めない!今日からできる対策のポイント」でもお伝えしたが、とにかく、交感神経が過緊張となるストレスモードから、副交感神経を高めてリラックスモードに1日1回必ず切り替える必要がある。
- 睡眠・瞑想・ヨガ・ストレッチ
- 入浴
- スポーツ・エクササイズ
- 思いっきり遊ぶ・歌う・踊る・叫ぶ!
- 好きなアロマ・香りをかぐ
- 山や海、土いじりなど自然に触れる
など
とにかく、難しく考えず、ピンとくる方法、自分が好きな方法を今日から、今週から実践してみよう。